近所を歩く様な出で立ち

上りに行く途中、歩道が無い国道でアメカジファッションの男性が強風の中つらそうに歩いていた。民家も無い様な場所だったのでどうしてこんな所を歩いているのだろうか?と、不思議に思った14時15分。用事を済まし帰宅途中の国道をやはり男性が歩いていた16時。軽めなアウターに靴はティンバーランド、そしてぺたんこなポシェット。おかしい…飲み物すら持っていない出で立ち。追い抜き様ミラー越しに顔を見るとやはりつらそうだった。わたくしは左前方の路側帯に停車し後ろを振り向いた。100メール後ろを歩いてくる男性。車を降り男性を迎えに行った。すみません!行く時にも歩いていたので大丈夫ですか!?
大丈夫ですよ!
どこまで行くのですか!?
富良野です。
ええっ!?この先20キロは旅館も無いですよ!?どこから来たのですか!?
帯広駅です、50キロぐらい歩きましたかね?
富良野なんて今日中に着く距離じゃないですよ!300キロはありますよ!夜は冷えるし!
はい。
用事で十勝清水町まで行きますけれど乗りませんか!?
ここからどれくらいですか?
車で15分くらいですよ。
大丈夫です。

何としても歩きたい男性の髭は少し伸びていた。帯広駅に着く前はどこから来たのかは聞かなかったがあまりの軽装にわたくしは樹海が頭をかすめた。しかしながら距離を把握していたので徒歩で帯広駅から富良野を目指す理由があるのかもしれない。帰宅をしても気になり王子さんに帰り道で歩いている男性はいなかったかと聞くと、いなかったと。時間的に十勝清水に入っているだろうから旅館にでもたどり着いていれば良いと思った。