歩む

土曜日のこと、先生からメェルがきた。待ちわびていたメェルでもいざ音が鳴ると嫌な予感がしてしまう。慌てて読むと、イエモンのバラ色の日々、懐かしい。君も聴くといいよ。
安堵した。
忘れている同級生の名前を聞かれた。わたくしが知っている限り離婚後、精神科に入院していたと教えた。
先生は、へぇ〜みんな病んでいるんだね。
など言いながら結局は仲が良かったわけではないからどうでもいい。と、言う。
同級生で連絡を取っているのは君ぐらいだからね。
先生もきっと高校生の頃に戻りたいのであろう。
前に、先生は何かを諦めている感じがする。と、言ったのを思い出したのか昨日メェルがきた。
まだ諦めている感じはする?

わたくしはむしろ頭がすっきりして視界が良い感じだよ。と、伝えた。
多分それは俺ではなく、君自身を映す鏡としての俺だったのだろう。と、言った。

なんとなく元気がないのが分かったのでわたくしの写メを送った。

先生は、
君楽しそうだね。
彼氏が協力して撮影しているのが分かるよ。と、言われた。

何故か先生は眠剤を飲んで寝る日にメェルをくれる。淋しいのか不安感があるのかもしれない。

煽らないように楽しいといっても前みたく笑わなくなったよ。と、言ったら、
確かに笑いというのも楽しさに含まれるが、楽しさというのは笑いだけをさす訳でもないのも事実さ。

眠剤と安定剤で朦朧としている人間とは思えない答えを言った。

先生は以前、仙台市で働いていた。
その時の上司は体育会系で言葉が足りなかったそうだ。
反対に大学のゼミの顧問が立ち上げた会社では逆に言葉で押されたそうだ。
先生は言う。

君、雰囲気が変わったね、
なんだろう…文面が大人っぽくなった。

同じ二十五日産まれでも先生のほうが三ヶ月早い。
先生によってわたくしが成長しているのだと思う。