プライド

今週は、ずらした分の夏期休暇で一週間まるまる休みなんだが全く何もする気が起きない廃人状態。
今週末、超絶にめんどくさいが墓参りも兼ねて一泊で帰省する予定。だと先生は言った。
最近はほぼ映画の話題でお互い生活をしていた。例えば、君の好きな世界観だから観てごらん。とか、
この映画の評価が理解できないなどと映画の話をよくしていた。
そこで先生はわたくしの好きな世界観を知っているのだなぁ。と、漠然と思ったりしていた。
いつからわたくしの趣味を知っていたのであろうかと不思議に感じた。先日わたくしは悩んでいた。
先生はクリエイターとしてプロである。
わたくしはいわゆるセミプロだ。
この中途半端なスタンスにいつも悩まされる。
先生のように大きな仕事は無くそのような仕事がきてもわたくしは受けないであろう。
わたくしは完全にセミプロから成り下がろうとしている。
一般人として生きてゆけるのならばこんな楽な生き方はない。
十代の頃はスケッチブックとブリーフケースを持ちマネージャーを連れ顧客回りをしたものだ。
その時に頼まれた絵を未だに描いていないことを思い出した。
それほど忙しかったのである。
勢力的な活動とはその頃であり今はできることなら素人としての生活を求む。
わたくしの父は趣味で絵を描く。
将来、親子展覧会を考えていた時期もあった。 わたくしに先生のようなプロ意識は薄れているが、ふとした瞬間にそれが邪魔になる。

これが途中下車だというのならこの先もずっと絵描きとして通して行かなければならない。
そんな長いレールには乗りたくないと思う。

先生は最近の薬はオーバードーズはしないと言った。規定を超える薬を服用する予定らしい。
先生の職場では薬を服用しだした人間は一線から退くと言っていた。
脱落者にはなりたくないとお互いどこかで思っている。
プライドを傷つけられたぶつけようのない怒りを持ち合わせて生きている。良いプライドも悪いプライドも邪魔をするのである。