文筆活動

わたくしがポメラを買った頃、先生は言った。
女性向けの文筆活動をしようと思うのだけれど、りんのすけ先生、需要についてはどう?と、聞かれた。
まさか同時期に書き出すとは思ってもいなかったがわたくし達は以前から哲学についての考察を書いていた。
何かを吐き出す為には書くといった作業が良い。しかしながら紙とペンの消費が凄いのでポメラを買ったわけである。
実はポメラを買ったことを先生には伝えていない。何故ならば、君が書けるようにと先生からMacを貰っているからである。しまいには絵を描けるようにも入れておいたよ。と、レンタカーを借りてPCを持って来てくれたわけだ。
現在このMacはリカバリが必要なのだが先生にしてもらいたくてそのままになっている。
先日わたくしがかなり前に別れた彼氏から連絡があった。いかんせん内容には腹が立った。
その事を先生に告げると、
『俺の知らない男だな、俺は半分、君の保護者だからね』と、言われた。
あれだけ俺がいなくても1人で生きてゆけよ。と、言っていた先生がわたくしの保護者だと言い出した。
だからわたくしは言葉にした。

『りん、先生がいないと生きてゆけないのです』
先生に頼れば良いのだと思った。それからは毎日連絡をくれる。
マクロ経済についてやTPP関連、映画や音楽の話。一番癒される話題である。
将来的には先生とサイレントムービーを創るといった夢がある。
わたくしは少しずつ先生という存在を文筆してゆこうかと思う。
そして先生はわたくしに言われたとおりにトレドミンからデパスに戻した。
先生に苛立ちはないかと訊ねたら、苛立ちはない、
直訳風に言うと深い悲しみの中にいる、絶望した。
君がモテるのは人望なのかね?

先生はきっとわたくしの全てを受けとめてくれるであろう。
わたくしの男性関連で必ずや先生は口を挟む。 分からない、
先生は君みたいな上司なら良いが私生活ではどぎつすぎる。と、言った。
そんな先生もかなりなどぎつさだが先生はどこかわたくしに嫉妬しているようだ。
商業用のクリエイターの先生とは違った形で自由に生活をしている。
先生よりは多少の余裕があるからであろう。

先生への誕生日プレゼントにブックカバーを造った。しおりにはオールドキーのチャームを付けた。
先生の心の闇を開けるのはわたくしだけだと思っている。

鍵と鍵穴の象徴もこめて。