募る

同じ日本国内にいても当たり前に景色は違う、空の空気だって違う。
都会にいる先生とは同じ星を見ることはできない。
ビルが空を突き刺す下で人混みに紛れて必死に生きてゆく。
その遠い空の下にいるのだろうと思うと切なくて涙が溢れる。
先生に踏み込んでしまった今、恋愛感情とは違う切なさを感じている。
先生をふった女性からメールがあったようだ。
それに先生は苛立っていた。

付き合えない苛立ちもあるんじゃないの? と、問うと、

だと思う今更何?みたいな。 未練は無いようであった。
わたくしとしては先生を大事にしてくれる女性であれば先生に彼女ができても構わない。
そこには同志を奪われた嫉妬はつくであろう。
今の先生は何故わたくしに連絡をくれるのであろうか。
一時間は連絡を取り合っている、それも毎日。 中学生の頃だってそうであった。
昨日は様々な因果関係や予知夢について考察をした。
考えてみれば哲学を語り合う友人として満たされているのであろう。

灰色のコンクリートに囲まれ渇いた街でも夕陽が先生の影を創る。
先生が近くにいてくれないと淋しいのです、不安になるのです。
先生とどこか遠くに行きたい。
叶わない想いだけれど。
先生、いつもありがとう。りんは子どもに戻ってしまったのかな?

先生へ。

りんから超絶な解釈を、
『愛情とは人間の気休めだ』