スピリチュアルな革屋

これは以前のお話です。レザクラ仲間から革製品の修理をやってる店なんだけど個別に売ってくれたわ、行ってみ。
行きました。
すみません、革を売ってくれると聞いて…先日わたくしの友達が来たと思うのですが…あぁ、ちょこっとだけ買って行ったね!おねぇちゃん!革扱うの!はい、それで来たのですが…どれくらい欲しいの?2ミリ厚で半裁ぐらいで…(わたくしは交渉にかかっています、デジサイズではあえて言いませんでした。何故ならば怪しい人だったからです)
ロールでシャーッと何本か出してきました。硬めのレザーが欲しいんですよね。何造るの?ケースとか立体物ですね。ははぁーんなるほどね、私はね、こうゆージャケットとかを造るのよ。でね、独学でやってきてある時、知り合いにジャケットの修理を頼まれたの、革のね!そして試行錯誤しながら修理して知り合いに渡したら!こんなのできるの!清野さん!あんただけだよ!って言われてね!ちょっと待ってね!と、奥に行った清野さんのジャケットは穴だらけであった。(こいつ、どうなっているのよ)これどう思う?と、目の前に訳の分からない服を持ってきた。私が造った最初のでね、想いがあるから誰にも!渡さない!いや!渡したくない!おねぇちゃん!これ見てどう思う!?(いやいやいや、なんだこれよ、どんなバランスよ)
わたくしは言った、袖が斬新ですね!
そう!分かるねぇ!あのねっ!モーツァルトはね!譜面があるでしょ!あれは違うんだよ!向こうからの音を聴いているの!(やばいわ、帰らせてくれよ)キョロキョロとしたわたくしは作業台に目をやった。雑誌ムーの世界観の切り抜きが貼ってあった。やっかいな所に来てしまった。勝手に来てしまったからには急いでいますと言えないわたくしはフワッと交渉にかかった。これを2千円分。こっちを2千円分。
あぁ!いいよ!
その時である、白熱していた清野さんがスイッチが切れたようにわたくしをジーッと見て言った。

3千円分でどう?

(おっほ!5千円でお釣りが欲しかったのに!やりよったな!)もう帰りたかったわたくしは了承した。帰り際に清野さんが、おねぇちゃん!名前は?(出逢いか!別れか!今度いつ会おうとか言うなよ?)

凜です。

えぇ!?中島さんちの娘さん!?

誰だよ!

また来てね!
(お腹いっぱいだっつーの)
後日拙宅に遊びに来たイケメンパラダイスの3人に事を伝えるとその人、大丈夫なの!?
大丈夫じゃないけど裁断を間違ったのか多めに切ってくれていたよ!

凜、もうちょい詳しい説明して…そのおやじ騙した?

いや、なんだかんだ交渉の時給に換算したらぼられたよ。
やるね!そっから凜がぼるんだろ!たっけぇーな!やるな!

結果オーライ!ウェーイ!

注 わたくしは良心的ですが最近30分で仕上げる物を2万で売ろうと思っています。6時間作業をすれば日給が出ます。