浸食 2012年6月26日 投稿

明日、革に染色するのだがこの染色は揮発性が高く色だけが革肌に残る。原料のアルコールは揮発してしまう。
だが一度、肌を通り過ぎたのは確かである。
アルコールが無ければ同時に色が残ることは無い。
消滅したであろうアルコールは匂いを少し残して去ってゆく。
そして一緒であった色は少しずつ色褪せながらまたアルコールと色を待っている。
繰り返すことで肌質は荒れ色は細胞の隙間無く記憶を重ねてゆく。
塗り替えられても積み重なって重みを増してゆく。
まるで人間関係と同じである。
アルコールの役目はとても重要なのだ。
それが大事な意味を持っているのまでも忘れてしまうような関係ならば自分だけの色で鮮やかに散っても良いと思う。